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2020年5月28日(木)
進学・資格・品格で地域の期待に応える 「躍動する上越高校」

上越には頼もしい若者たちが育っています。今月は、地域の人材を輩出する私立上越高校を紹介します。同校は、地域活動の経験を題材にして昨年高校弁論部門で全国優勝した生徒や台湾の3高校とのオンライン会議、野球、スキー、卓球、柔道、サッカーは全国制覇を含む県内屈指のレベルと話題がいっぱいで、注目されています。

進学・資格・品格で地域の期待に応える

学校法人古川学園 上越高等学校 理事長 古川泰男

あゆみ
城下町高田の歴史が息づく寺町に位置する上越高校は、県内私立高校では2番目に早く、明治37年(2004年)私立女子裁縫学校として誕生し、その後高田高等家政女学校などと改称した。昭和23年の学制改革で高田家政高等学校、昭和36年普通科、被服科、商業科、食物科を併設する高田女子高校となった。創立者藤縄正朔の娘古川フジが校長、理事長を50年以上務め、新潟県女子教育の先駆的存在であった。昭和57年男女共学を機に上越高等学校と改称し、普通科以外の学科を順次閉じ、現在は普通科200名/学年、全校定員600名(令和2年5月在校生636名)で、これまでの卒業生は約25,000名である。校訓「自主・誠実・礼節」を建学の精神とし、創立100周年を機に学校ビジョン「進学・資格・品格で地域の期待に応える上越高校」を掲げている。

 

生徒の希望をかなえるコース制
進路志望を達成できる確かな学力の育成、未来を育むキャリア教育の充実、建学の精神に基づく品格の醸成を学校ビジョンに込めている。生徒の多様な希望、適性、習熟度、進路などに沿えるようコース制をとって、学級編成、カリキュラム編成をしている。グローバル特進コースは国際理解教育に重点をおき、国公立大学や難関私大をめざす。進学コースは生徒の希望を満たす多様な大学・専門学校等の進学に対応する。キャリアデザインコースは専門性の高いフード・ファッション・情報等のカリキュラムを選択して資格取得や職業選択に備える。

 

校舎全面改築と教育環境の充実

創立110周年記念の新校舎

平成26年(2014年)の創立110周年記念事業として、用地難、資金難の中で同窓会や後援会など多方面のご支援を頂き、校舎を全面改築することができた。全教室冷暖房、木質系の教室、バリアフリー設計、全階洋式トイレ等を備え、全教室に電子黒板を導入し、幅広の黒板と併せて授業効果の向上とデジタル教材への対応を図った。加えて、柔剣道場「鳳翔館」、人工芝屋内練習場、人工芝テニスコートとサッカーコート、人工芝第2グラウンド等を構築し、体育授業や各種部活動に好適な環境を整備した。

 

「ふるさとを見つめ、世界と交流する」をモットーとして

県国際理解教育コンテスト

平成26年に新潟県の魅力ある私立高校づくり支援事業として「ICTを活用した国際コミュニケーション能力の向上」が採択された。グローバル特進コースの設置、海外修学旅行、海外留学生の派遣/受け入れ、英語クラブ、イングリッシュキャンプ、国際理解の日プレゼン大会、英検やTOEFL受検、ネットによる海外高校との交流授業など多彩な取り組みがある。

 

生徒が躍動する部活動、自主活動

生徒たちによる上越妙高駅ゆかたまつり

当校の部活動は新潟県大会での優勝・インターハイ出場、アルペンスキー女子の全国制覇・国際大会での活躍などに彩られている。野球部はここ10年で着実に力をつけ、平成27年春県ベスト4、28年秋ベスト4となった。卓球部は平成23年男子団体戦・個人戦優勝・インターハイ出場の栄を得た。柔道部は男女とも団体戦、個人戦で県大会上位進出を果たし、インターハイ出場も重ねた。城下町高田に相応しい武道部活として剣道部ともども活躍が期待される。5年前に発足したサッカー部は昨秋待望の新潟県1部リーグ昇格を果たした。国際理解教育の展開として「上越妙高駅ゆかたまつり」を生徒たちが実施し、その経験を含めた「まちづくりの第一歩」という弁論が2019年全国高校総合文化祭弁論部門で最優秀賞・文部科学大臣賞を授与された。

 

多様な志望に対応する進路指導

生徒たちの多様な進路志望を叶えるべく努めている。近年は大学進学が増え、今春は42名が名古屋大学、新潟大学、電気通信大学、富山大学等の7国公立大学、青山学院大学、中央大学、法政大学、立教大学、新潟薬科大学等の46私立大学への合格を得た。専門学校は80名で、社会の動向を反映して多様な専門学校へ進学する。就職者の70名が県内就職、7名が県外就職、6名が公務員である。地元企業で働き、ふるさとを支える人材が輩出することは心強い。

 

未来に向かって
社会のグローバル化、知識化、複雑化、一方で人々の価値観や生活の多様化と少子化という環境の中で、若者たちが地域や人々のために働く使命感を醸成する高等学校をめざしたい。教育は普遍性の修得(学問が基盤)と個別性の育成(個性が基盤)という二方向の営みを統合的に若い人格に施し成長を促す。これをモットー「ふるさとを見つめ、世界と交流する」にも込め、上越地域の中だけで閉じるのではなく、関東圏をはじめ日本全国や世界各国などと交流する高校でありたい。ふるさと上越ネットワークの皆様には、当校へのこれまでのご支援に心から感謝するとともに、学校後援会等にご参加頂くなど、引き続きご関心をお寄せ頂きたくお願いします。