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雪国・高田。建築家・原広司が家族に贈った名建築「旧北川邸」を未来へ

建築を学び、高田に共鳴した一人の若者として

(「旧北川邸」ならびに「浮遊のいえ」の現オーナー、久野遼氏本文より一部抜粋)

私は東京大学工学部建築学科で建築を学び、原広司先生に影響を受けた多くの先輩や建築家の方々の議論に触れながら過ごしてきました。上越市高田との出会いは、大学の卒業制作でした。 フィールドワークのために何度もこのまちへ通い、家々の軒先を繋ぐ「雁木(がんぎ)」の下を歩き、雪国の暮らしに触れる。 厳しい自然の中で助け合って生きる人々の知恵と、このまち特有の静謐な空気に惹かれ、「いつかはこのまちに移住したい」という淡い、しかし確かな想いが芽生えていました。転機が訪れたのは、卒業から5年ほど経った頃のことです。学生時代にお世話になった現地のまちづくり団体「雁木のまち再生」の方に、久しぶりに連絡をとった時のことでした。 ふとした会話の中で、このまちに原広司先生の設計した住宅があり、今まさに空き家となって存続の危機にあることを知らされたのです。

「あの上越市高田に、原先生の建築がある」私の中で、学生時代に魅了された「高田の風土」と、建築学を学ぶ中で偉大な先達として敬意を抱いてきた「原広司」という存在。その二つの点が、一本の線で繋がった瞬間でした。すぐに現地へ向かいました。 そこで目にしたのは、主を失い傷つきながらも、異彩を放つ建築の姿でした。

建築を志した人間として、またこのまちに縁をもらった人間として、この名作が失われるのをただ遠くから見ていることはできませんでした。 5年越しに導かれるようにして私が東京から移住し、この家を引き継いだのは、何か劇的な使命感というよりも、自分の中で積み重なった問いへの、自然な答えだったように思います。

宿泊施設「浮遊のいえ」として再生してからおよそ1年。今日まで、文字通り私財を投じての修繕と、宿泊施設運営による保存活動を続けてきました。しかし、相手は築40年の、それも雪国に建つ特殊な建築です。

日々の清掃や小さな補修は私の手でできても、建物の骨格に関わる根本的な保全には、専門的な技術と多額の費用が必要です。

現在、私一人の情熱と、小さな事業の収益だけでは、この「建築文化財」を背負いきれない現実に直面しています。

ここで皆様に助けを求めなければ、私が守りたかった価値そのものが崩れてしまう。そう痛感し、今回のプロジェクトを立ち上げました。どうぞ最後までご覧いただけますと幸いです。

下記リンク先より全文をご覧いただけます。

雪国・高田。建築家・原広司が家族に贈った名建築「旧北川邸」を未来へ(浮遊のいえ 2026/01/08 公開) – クラウドファンディング READYFOR